------------------------------------------------------------------------- | JPNIC公開文書著作権表示 (Copyright notice of JPNIC open documents) | | | | この文書はJPNIC公開文書であり、著作権は社団法人日本ネットワーク | | インフォメーションセンター(JPNIC)が保持しています。JPNIC公開文 | | 書は誰でも送付手数料のみの負担でJPNICから入手できます。また、こ | | の著作権表示を入れるかぎり、誰でも自由に転載・複製・再配布を行 | | なって構いません。 | | 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-2 風雲堂ビル3F | | 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター | ------------------------------------------------------------------------- 業務委任会員のIPアドレス割当処理手続きについて (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-process.txt) 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター IPアドレス/AS番号割当検討部会 最終更新 1998年 2月 1日 有効期限 2000年 1月 28日 *目次* 0. 本文書について 1. IPアドレス割当基準 1.1 利用率 1.2 アドレスの大きさ 1.3 過去の割当 1.4 割当後の利用率 1.5 接続を失った場合 1.6 端末型ダイアルアップについて 2. 割当対象 3. 手数料 4. 業務の流れ 5. 申請内容の確認 6. 審議依頼 7. IPアドレス割当 8. JPNICのデータベースへの登録 9. IPアドレス返却 9.1 返却のみを行なう場合 9.2 返却と割当を同時に行なう場合 10. 手数料の支払 11. JPNICデータベース登録情報の確認 12. 問い合わせ 0. 本文書について この文書は、1998年 2月 1日より有効となります。 本文書は、JPNICからIPアドレス割当業務の委任を受けた会員ネットワーク(以 下「業務委任会員」) が、実際のIPアドレス割当作業を進めて行くための具体的な 手続きについて述べてあります。業務委任を受けるための条件などについては、 以下の文書を参照してください。 IPアドレス割当業務委任の申請手続きについて (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-request.txt) 1. IPアドレス割当基準 JPNICの割当基準は、RFC2050で述べられている内容、JPNICの上位レジストリ であるAPNICを含む他レジストリで現在採用されている割当基準等をもとに定 められています。ここで述べる割当基準はあくまで現在のインターネットコミュ ニティーにより妥当とみなされているものであり、時代や情勢の変化によって、 将来変更が加えられる可能性があります。したがって、割り当てに当たっては 常に最新の文書を参照してください。 RFC2050 [INTERNET REGISTRY IP ALLOCATION GUIDELINES] (ftp://ftp.nic.ad.jp/internic/ds/rfc/rfc2050.txt) 1.1 利用率 IPアドレス割当には利用率を判断基準として用います。JPNICでは利用率を次のよ うに定義します。 割り当てられた空間の中からホスト等に割り当てているアドレス数の合計 利用率 = -------------------------------------------------------------- x 100 割り当てられた空間の大きさ - サブネット数 x 2 例、ネットワークA(ホスト数2)、ネットワークB(ホスト数6)、ネットワークC(ホス ト数9)がある場合に/27を割り当た場合の利用率は (2 + 6 + 9 ) ------------ X 100 = 約65 % 32 - 3 * 2 となります。 1.2 アドレスの大きさ 割り当てるアドレスの大きさは以下の利用率を満たす必要があります。 割当直後 25%以上の利用率 かつ 割当後一年以内 50%以上の利用率 またJPNICは割当を受けてから半年以内を割当直後とみなします。 ホスト数が少なく、上記の条件を満たさない場合、/24より小さなアドレスの 割り当て(サブアロケーション)を行って下さい。 この場合ネームサーバやネットワーク情報の登録などで工夫が必要です。 「/24より小さなアドレス空間の割り当てについて」を参照して下さい。 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-sub.txt) 割り当てを行うアドレスは必ずしも連続している必要はありません。ただし、 Internet全体での経路情報の集成(aggregation)には十分注意してください。 また、利用率は割り当てられた空間のアドレス数全体をもとに計算することに 注意してください。 例えば /23と /30という割当を行うことは可能で、そのアドレス数は全体で 516 (512 + 4)となります。 1.3 過去の割り当て 新たな割当を行う場合には、既に割り当てられているアドレス全体を含んだ 利用率を基に割り当てを行ってください。すでに JPNICなどからアドレスの 割当を受けている場合は、可能な限りそれを返却し業務委任会員が新たな割 り当てを行ってください。この場合に割り当てるアドレスの大きさは1.2節で 述べた基準に従います。 なお、すでに割り当てられているアドレスに対する経路情報を業務委任会員が 外部にアナウンスしない場合は、利用率を計算する際にそのアドレスが割り当て られているホストを、ホスト数から除外することができます。 1.4 割当後の利用率 割当後の利用率が基準を満たさないことが明らかになった場合は、返却を要 請し新たな割当を行うように努めてください。 1.5 接続を失った場合 業務委任会員から割り当てられたアドレスは、当該業務委任会員との接続を 失った場合、その業務委任会員に返却しなければなりません。返却は接続を 失った日から原則として3ヶ月以内に行ってください。業務委任会員は返却 されたアドレスを新たな割当に使用することができます。 1.6 端末型ダイアルアップについて 限られたアドレス空間を有効に使うため、端末型ダイアルアップには可能な 限り動的にアドレスを割り当てるようにしてください。この目的に使用する アドレス空間はそのサービスを提供する主体に割り当てられたものとします。 2.割当対象 会員に委任されるアドレス空間はJPNICから委任されたアドレス割当の業務 を遂行するためのものです。このため、 2.a) 業務委任会員はアドレス割当の業務を、他者に委任すること はできない。業務委任を受けている会員は、その委任業務を うけた空間全体の割当に関して最終的責任をもつことになる。 2.b) 委任された割当業務を行なう場合は、JPNICの定めるアドレス割当 規則にもとづいて業務を行ない、アドレスの効率的な利用と経路 情報の集成がはかられるように努力しなければならない。 2.c) JPNICのデータベースへの登録はアドレス割当業務の一部である。 2.d) /24より小さなアドレス空間の割当を行なった場合、逆引きのための ネームサーバの設定/管理/運用を行う必要がある。 2.e) JPNICが委任するIPアドレスの割当業務委任の内容は、国際的な 割当基準などの変更に伴って、随時変更される可能性がある。 2.f) 業務委任会員と接続しているネットワークに対してのみ割当を行なう。 2.g) 業務委任会員Aと割当を受けるものとの間に他の業務委任会員Bがいる 場合、割り当てはBが行なわなければならない。 2.h) 複数の対外接続をもつようなネットワークに対するアドレスの割当 は、経路情報の集成を考慮し、当該ネットワークと割当可能性のあ る業務委任会員同士の間で良く協議を行なった上で、割当を行う。 という点に留意して下さい。 3. 手数料 JPNICは原則としてアドレス空間を拡大する割当について手数料を徴収します。 金額などの詳細は以下の文書を参照して下さい。 「IPアドレス申請と手数料について」 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-fee.txt) 4. 業務の流れ 割当業務の委任を受けた後、業務委任会員が実際に行う作業には次のようなものが あります。 申請内容の確認 審議依頼 IPアドレス割り当て JPNICのデータベースへの登録 IPアドレス返却 手数料の支払 次節以降では個々の作業について具体的に述べて行きます。 5. 申請内容の確認 申請者から受け取った内容に応じて、JPNICでの審議を依頼する必要があるか どうかを判断してください。審議が必要ないのは次の場合に限られます。 5.a) 新たな割当をした結果、申請者に割り当てられている全体のアドレス空間 の大きさが/21以下で、かつ、1節で述べた割当基準を満たしている場合 あるいは、 5.b) アドレスの返却と割当を同時に行うため、一時的に申請者に割り当てられ ている空間が /21を超えるような場合 5.a)のアドレス空間の大きさを判断する際には、1.3節 過去の割当を参照して ください。 その他審議が必要と判断した場合は、6節にしたがって審議依頼を JPNICに対 して提出して下さい。その他の場合は 7節にしたがって割当を行って下さ い。 申請内容に虚偽がふくまれていないことを確認するのは困難ではありますが、 可能な限りこれに努めて下さい。 6. 審議依頼 JPNICへの審議依頼は judge@ip.nic.ad.jp 宛にIPアドレス割当申請書の形で電子メールを送ってください。 申請を受理してから 10日*以内に、申請受理/審議開始/審議事項承認のいずれか の通知を行います。 「10日*以内」とは、申請書が 電子的形式で JPNIC が受信して、JPNIC が返 事を発送するまでの、休日を除く日数です。したがって実際にかかる日数は10 日に、休日の日数や電子メイルが往復する日数を加算してください。 審議期間は8日間です。審議依頼の不備等で、審議開始が遅れると承認の通 知も遅れることになります。十分確認を行った上で審議依頼を提出して下さい。 また、審議期間を考慮し、時間的余裕を持って審議依頼を行なって下さい。 審議結果によっては、申請者との間での調整、再審議が発生する場合もあり得 ます。いかなる場合でも JPNICの審議結果に反した割当はできません。 審議完了後は 7節以降の手順に従って割当を行って下さい。 7. IPアドレス割り当て 1節の基準に従って、割り当てる空間の大きさを決定し、委任された空間の中から 割当を行ってください。 8. JPNICのデータベースへの登録 業務委任会員が申請者に対して割り当てられたアドレスの通知を行う際には必ず、 JPNICへ割当の通知を行なって下さい。アドレスの割当がJPNICのデータベー スに反映された時点で、その割当作業は”完了”したと見なされます。た だし割当の通知を受け取った時点で、そのIPアドレスの割当が技術的 な問題を起こすと認められる場合には、JPNICはそのアドレスの割当を差 し止めることができます。 データベースへの登録の際はIPアドレス割当報告フォームに必要事項を記述して nsp-alloc@ip.nic.ad.jp までメールを送ってください。審議結果に基づいた登録を行なう場合、登録フォー ムの審議番号を忘れずに記入して下さい。 IPアドレス割当報告フォームに関しては、以下のドキュメントを参照下さい。 「業務委任会員のIPアドレス割当報告フォーム」 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-form.txt) 各業務委任会員の会員情報の[DB登録]に予め登録されたメールアドレスから送られてき たものだけを、JPNIC は割当通知として受け付けます。 nsp-alloc@ip.nic.ad.jp から、フォームが受理されデータベースへの登録が 完了したとの通知を受け取った時点で業務委任会員側の作業は完了します。フォーム の記載内容に不備がある場合には、nsp-alloc@ip.nic.ad.jp からその旨通知 がありますので、フォームが受理されるまで修正作業を行って下さい。 返却と割当を同時に行なう場合は 9.2節の手順に従って下さい。 9. IPアドレス返却 アドレスの返却は、そのアドレスに関する情報がJPNICのデータベースから削 除された時点で"完了"したと見なされます。 9.a) 返却年月日を特に指定しない場合は、JPNICが返却申請を受け取った日から3カ 月後にデータベースから削除されます。 9.b) 返却年月日に JPNICが返却申請を受け取った日から3カ月以内の日付が指定さ れている場合は、指定された日にデータベースから削除されます。 9.c) データベースから削除されるまでの期間を3カ月より長くしたい場合は、 IPアドレス/AS番号割当検討部会へ審議を依頼して下さい。 9.c)については、JPNICから業務委任会員に対して返却年月日の再検討をお願いする 場合があります。 各業務委任会員の会員情報の[DB登録]に予め登録されたメールアドレスから送られて きたものだけを、JPNIC は返却申請として受け付けます。 9. 1 返却のみを行なう場合 委任された空間に含まれるアドレスの返却は、業務委任会員自身がIPアドレス返却 フォームに必要事項を記述して return@ip.nic.ad.jp までメールを送って下さい。割当を受けた対象組織からの返却は受け付けません。 IPアドレス返却フォームに関しては、以下のドキュメントを参照下さい。 「業務委任会員のIPアドレス割当報告フォーム」 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-form.txt) 9. 2 返却と割当を同時に行なう場合 接続変更等で返却と割当を同時に行なう場合にはIPアドレス割当報告フォーム (renumber用)に、必要事項を記述して nsp-alloc@ip.nic.ad.jp までメールを出して下さい。返却するアドレスには、業務委任を受けた空間に 含まれるアドレスだけでなく、JPNICや他の業務委任会員から割当を受けたアドレス も記述することが出来ます。他の業務委任会員に委任されたアドレスが返却する アドレスに含まれていた場合は、その業務委任会員の会員情報に登録された[技術 連絡窓口]に確認のため返却申請が転送されます。転送された返却申請に問題 がある場合は、業務委任会員はJPNICに速やかに連絡して下さい。 IPアドレス割当報告フォーム(renumber用)に関しては、以下のドキュメントを 参照下さい。 「業務委任会員のIPアドレス割当報告フォーム」 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/ipaddress/ip-addr-delegation-form.txt) 10. 手数料の支払 手数料についての請求書は 2ヶ月に一度会員情報に登録された経理担当者宛 にJPNICから送られます。請求されるのは 3節で述べた割当が対象になります。 11. JPNICデータベース登録情報の確認 過去の割当や返却申請に関する情報は以下の方法で確認できます。 whois を利用した確認方法 whois -h whois.nic.ad.jp XXX.XXX.XXX.XXX (IP network address) mail-server を利用した確認方法 本文を whois KEYWORD(IP network address) として、 mail-server@nic.ad.jp 宛にメイルをお送りください。 返却を行なう場合は、極力検索結果を利用するようにし、登録情報の欠落が 起こらないようご注意下さい。 12. 問い合わせ 割当報告において間違ったIPアドレスを登録をした場合には、割当報告を行なっ た日から 5日以内に以下の窓口まで連絡して下さい。データベースに登録され た後でも、無効な報告として処理します。連絡がない場合、正式な割当として 処理されますので、有料となります。 手続きを進める上で、ご不明な点等がございましたら、以下の宛先までメイ ルをお送りください。 query@ip.nic.ad.jp