1998年5月26日 運営委員会 資料 3-2 IPアドレス、AS番号割り当て検討部会報告 活動報告 1998/05/21 17:00-22:30 JPNICにおいて検討部会を開催。 ・ 個別案件 6件 IXに関する質問、アドレスの譲渡などについて。 ・ APNICへのIPアドレス追加申請 事実関係の確認及び改善策を検討。 詳細は後述。 APNICへのIPアドレス追加申請 ・ 事実関係の確認。詳細は後述。 ・ 今回の反省とそれに基く改善案 各会員への経過説明が不足していたため、今後改善する。 アドレス割り振りの状況(特にどの程度の余裕があるかについて)を、 運営委員会での事務局からの報告に含める。各会員に対して、APNIC からも問い合せ等があることを周知する。なお、APNICからの問い合せは 原則英語である。JPNICのサービスとして翻訳などを行うことが望ましいが、 法的責任など実行に当たっては十分な検討が必要。 ・ 各種フォーム APNICデータベースへの登録するという観点から、各種フォームについて 事務局を中心に再検討を行う。 ・APNICとのリエゾン APNICの業務内容、例) APNIC側のドキュメント発行手続き、APNIC-063等、 JPNICの経験を生かせる部分が多い。このような点に関して、積極的 にAPNICへのフィードバックを行う。具体的にはAPNICのドキュメント 改定などについて、IP-WGとして原案をまとめ、これをAPNICに提案する。 各位 IPアドレス割り振り業務の遅延について 1998年5月12日 (社)日本ネットワークインフォメーションセンター 本年4月上旬より、JPNICからJPNIC会員各位へのIPアドレス割り振り業務に遅延 が生じたため、IPアドレス申請をいただいた会員及びエンドユーザの方に多大の ご迷惑をおかけしたことをお詫びするとともに、昨日、一連の処理が完了し、各 JPNIC会員各位に対してのIPアドレスの割り振りを再開したことを、ご報告させ ていただきます。 今回の割り振りの遅延の原因は、IPアドレス割り振り業務において、JPNICの上 部組織に当たるAPNIC(*注1)の事務処理の方式が変更されたこと、およびこの変 更による処理時間の増加見積もりをJPNIC/APNICがともに誤ったことにあります。 今回の反省を踏まえ、再発防止のために、JPNICでは、APNICとの協調をより密接 なものとし、またIPアドレス割り振りに関する業務フローの見直しを行う等の改 善を行ってまいります。 なお、今回の遅延を引き起した原因等の詳細は以下のとおりです。 IPアドレスの割り振り業務はIANA(*注2)を最上位層とした国際的な階層構造の中 で行われており、JPNICはAPNICの下でこの業務を行っています。これはJPNICが APNICのconfederation(*注3)という種類の会員として参加することによって実現 されています。 JPNICでの実際の割り振り業務は、APNICからJPNICに移管された適度な大きさを 持ったIPアドレスのブロックを、JPNICが各業務委任会員に割り振り、さらに JPNICから割り振りを受けた業務委任会員がアドレス使用者(顧客等)に対して最 終的に割り当てを行う形態となっております。このなかで、APNICから confederation会員であるJPNICに対して割り振りを行う部分は、APNIC-063ドキュ メント(ftp://ftp.apnic.net/apnic/docs/confed-address-request)の内容に基 づいて処理されています。 APNIC-063は1997年7月に発行されておりますが、JPNICからAPNICへのIPアドレス ブロックの申請は半年から一年に一回程度ということもあり、今回がAPNIC-063 が適用される初めての事例でした。当初JPNICではこの処理は短期間のうちに終 了し、4月上旬には割り振りが可能であると予想していました。しかしながら、 今回のAPNIC-063による手順の主な変更点の一つとして、従来は不要であった、 JPNICの業務委任会員が行った割り当て内容をAPNICに提出し、その内容をAPNIC 側ですべてチェック・確認するという作業が追加されており、今回この作業に予 想外の時間を費してしまいました。これは、JPNICの規模が、APNICが confederation会員として想定していた規模を遥かに上回るものであったため、 APNIC側での内容の確認手続きに時間を要してしまい、全体として一ヶ月以上の 時間を要することとなってしまったものです。 インターネットの発展にとってIPアドレスの円滑な割り当てとその管理は重要で あり、このようなことはあってはならないことであります。今後は、APNICとの 連携を強化しながら再発防止に努めてまいります。 なお、confederationやAPNICに関しては、APNICのホームページ(下記注1参照)等 から、詳細な情報を入手することが可能です。 以上 (*注1)APNIC Asia Pacific Network Information Center (URL: http://www.apnic.net/) (*注2)IANA Internet Assigned Numbers Authority (URL: http://www.isi.edu/div7/iana/) (*注3)confederation 国単位のNICやISP(Internet Service Provider)の連合体に適用される APNICの会員種別です。 APNICのconfederation会員には他にTWNIC(台湾NIC)、KRNIC(韓国NIC)、 CNNIC(中国NIC)などがあります。