JPNICレポート11 酒井 伸啓 第2回JPNIC総会 議事報告 さる4月5日(火)、機械振興会舘(東京都港区)において第2回JPNIC総会が 開催されました。当日は、午前中に運営委員会(「総会へ出席がてら...」と いう方が多かったのか、運営委員会にもいつもより多数の傍聴がありました)、 午後の総会の前に理事会が開催され、理事会が予定時間を30分ほど超過したた め、総会も予定より遅れて14時30分から開かれました。 議題1:前回議事録の確認 総会では、村井 純センター長の開会宣言に続き、昨年4月の第1回総会の議 事録の確認がおこなわれました。議事録は、出席者名簿の訂正と人名の誤植訂 正がありましたが、議論の内容に関しては問題なく確認されました。 議題2:平成5(1993)年度決算報告 続いて、中山雅哉事務局長から、平成5年度の決算報告(末尾の資料1参照) と、各ワーキング・グループ(以下、WGと略)の活動報告の確認がおこなわれ ました。 収入の部は、予算(10,000,000円)に対して、途中入会ぶんの会費、寄付、 銀行利息の4,466,463円を加え、14,466,463円となりました。ただし、会費中 の700,000円に関しては、会員側の経理上の都合で4月5日現在、納入されてい ません。この件に関しては、会員からセンター長宛に文書による事情説明があっ たとのことです。 支出の部では、印刷費、会議費、出張旅費、消耗品、人件費、通信費、レン タル費、ドキュメントの翻訳費に、予備費から磁気ディスク装置購入費を加え た9,538,145円が執行され、4,300,000円を法人化引当金とし、合計13,838,145 円が決算として報告されました。その結果、次年度への繰越金は628,318円と なっています。 このうち、予算と決算で金額が大きく異なるものがありましたが、 ●事務局の置かれている東京大学大型計算機センターの協力で経費が節約でき た(コピー費など) ●年度途中で必要性が指摘された(翻訳費) ●執行開始が遅れたため、総額が減った(人件費、レンタル費など) などの説明がありました。 ここで、支出の部に計上されている”法人化引当金”について、「法人化の 方向を決定したのか?」という質問があり、丸山直昌監事から、 ●決定したわけではないが、法人化する場合には必要になる ●予算を超えた収入に対して、予算を超えた支出を執行するのは難しく、多額 の未使用金を出すのは運営上好ましくない などの説明がありました。 この件に関しては、理事会でも議論があったようです。理事会が30分延びた のも、そのためだと聞いています。 議題3:平成6(1994)年度JPNIC会員について 今年度のJPNIC会員の一覧が紹介されました。2つのネットワーク・プロジェ クトが退会したので、22会員となっています。 議題4:平成6(1994)年度予算案について 続いて、中山事務局長が平成6年度の予算案(末尾の資料2参照)について説 明しました。今年度予算は、前年実績に加え、各WGからの申請にもとづいて計 算されています。昨年度にくらべて会費収入が増えていますが、これは、 ●事務局専属スタッフの人件費や、各WGのスタッフへのアルバイト代(従来は 無償奉仕に頼っていました) ●割当て業務用ソフトウェアの改良・開発費(これも、無償奉仕に頼っていま した) ●広報活動費 などに充当することになっています。 議題5:規定の改正について 最後の議題は、「日本ネットワークインフォメーションセンター規定」の改 正です。ルールWGの丸山チェアマンが、趣旨と改正案について説明しました。 規定の改正にともない細則も変更されますが、これについては理事会で承認済 みであることも報告されました。 今回の改定は、 ●会費の半期払い制の導入 ●会費滞納の歯止めの強化 ●委任状の効力の強化 ●書面による決議の定足数の追加 ●運営委員の任期、運営副委員長の設置 ●寄付受入れへの対応 を目的としています。このうち、半期払い制の導入に対しては、「不要ではな いか」という異論が出ました。 議決 最後に、以上3つの議題について個々に承認の投票がおこなわれ、いずれも 賛成多数で可決されました。 おわりに 以上のように、(残念ながら、けしてよい段取りとはいえませんでしたが) 第2回JPNIC総会は終了しました。公式な議事録はまだ公開されていませんが (5月10日現在)、anonymous FTP(ftp.nic.ad.jp)、または電子メール (mail-server@nic.ad.jp)で入手可能になる予定です。FTPや電子メールによ る資料の入手については、本誌1994年2月号「JPNICレポート」をご覧ください。 今年のJPNIC運営委員会は、以下の日程で開かれる予定です。会議室の広さ に制限がありますので、傍聴を希望される方は下記のJPNIC事務局まで事前に お問い合わせください。 第8回 1994年 5月10日 第9回 7月19日 第10回 9月13日 第11回 11月 2日 第12回 1995年 1月20日 第13回 3月 7日 (さかい・のぶひろ デービーソフト) 問合せ先 日本ネットワークインフォメーションセンター 〒113 東京都文京区弥生2丁目11番16号 東京大学 大型計算機センター内 FAX 03-5684-7256 資料1:平成5年度JPNIC決算報告書 [収入の部] 予算 3月31日決算 会費 10,000,000 13,500,000 未納金 700,000 寄付 258,750 銀行利息 7,713 ---------------------------------------------------- 計 10,000,000 14,466,463 [支出の部] 印刷費 ニューズレター 500,000 600,000 コピー等 200,000 14,317 会議費 会場借用費 200,000 138,600 会食費 450,000 788,825 出張旅費 理事会、運営委員会 2,640,000 1,481,274 国内出張旅費 120,000 78,269 海外出張旅費 1,000,000 654,035 消耗品 印鑑 40,000 40,000 封筒 70,000 53,560 その他、事務用品 60,000 93,139 人件費 アルバイト 1,248,000 1,015,591 通信費 郵便 120,000 36,057 電話、FAX 240,000 119,316 レンタル費 WS、プリンタ等 2,500,000 2,287,012 電話機、FAX 200,000 189,623 翻訳費 ドキュメント英訳費 0 1,556 715 法人化引当金 0 4,300,000 予備費* 412,000 391,812 ---------------------------------------------------- 計 10,000,000 13,838,145 *磁気ディスク装置2.0GB [決算の部] 収入 14,466,463 支出 13,838,145 ---------------------------------------------------- 次年度繰越金 628,318 (単位:円) 資料2:平成6年度JPNIC予算 [収入の部] 会費 23,800,000 繰越金 628,318 -------------------------------------------- 計 24,428,318 [支出の部] 会議費 会場借用費 200,000 (総会) 会食費 800,000 出張旅費 国内出張旅費 2,400,000 (運営委員会、理事会、JCRN、各WG) 海外出張旅費 1,500,000 (APNIC/APCCIRN 2回/年) 人件費 準職員 5,040,000 (420,000/月×12) アルバイト 5,040,000 (@1,200×21時間×50週×4人) (DOM、IP、DB-IN、APNIC) 通信費 郵便 100,000 電話、FAX 100,000 レンタル費 WS、プリンタ等 3,210,000 電話機、FAX 390,000 印刷費 ニューズレター 1,000,000 翻訳費 2,500,000 消耗品 事務用品 100,000 活動諸経費 ソフトウェア開発費 1,200,000 (IPアドレス割当て等) 広報活動費 500,000 (Interop'94出展関連費) 予備費 348,318 -------------------------------------------- 計 24,428,318 [収支] 収入 24,428,318 支出 24,428,318 -------------------------------------------- 計 0 (単位:円)